<私の履歴書>


その2 小学校〜中学校時代

親の期待に応えるべく、「頑張れ、頑張れ」と自分に言い聞かせて、何とかピアノの練習をこなす毎日。 

幼稚園の時から欠かさず毎日1時間の練習 です。

1時間も弾くのが嫌で、いつも途中で「休憩!」と言っておトイレに行き、5分間の時間稼ぎ。 時には、5分間、時計を進ませておいて、「ハイ、もう3時になったよ」と言って、家を即座に飛び出す。 そんなことをやっていると、「何をしているの!」と母の雷が落ちることも。 

12歳の時には、大きなテープレコーダを買ってもらったので、自分の演奏を1回だけレコーディング。 練習時間にはその録音を大音響で再生して、私は漫画 を・・。 音が聞こえれば母は私に練習しなさいと怒ることはなく、これはしめしめ(笑)。   

どれだけピアノのおけいこが嫌いであったか?!

だから、今、私がピアノを教える立場になって、生徒の中にお稽古が嫌いな子が居ても、「そうだよね」と、先生は納得しちゃう(笑)。 そういう時は、「何して音楽遊びをする?」なんて聞いて、一緒に楽しいことを探してみたり。 困った先生ですよね(笑)。 

よく言われることですが、音を楽しむからこそ「音楽」なのです。

頭ごなしに押し付けてもダメ。  

「如何に楽しく音楽に接して貰えるか」・・これが音楽家としてだけでなく、教育者としても、私にとって大事なテーマです。

中学生になると、感情の花が咲き、学校の数学の授業はすべて作曲の時間になりました(笑)。

ルンルンとノートに五線譜を書き、そこに音符とメロディを埋めていくのです。特に方程式を解く授業は作曲には最高! 与えられた問題集には公式が並んでいるだけで、殆ど文章はなし。 つまり、五線譜を書くスペースがいっぱいあるってことですから(笑)。

一曲仕上げて、つい大声で発してしまった言葉が「出来た!」。  私の席に先生が飛んできて、「随分と早く終りましたね。 では、答えを上から黒板に書いていって下さい」と(笑)。  

授業中の作曲だけでなく、オリジナルの作詞もして、自作自演、つまり歌も歌っていました。 シンガーソングライターってところです。 

そして、色々なオーディションを受けました。

出場者の中では、いつも最年少 。

優勝者が全国ライブツアーに出られる、というオーディションにも何度か参加しました。 

でも、審査員からは「君を優勝させたかったけど、若過ぎて、全国を旅させるわけにはいかないので・・」と必ず言われ、その代わり演奏技能賞のようなものを毎度貰ったものです。

 


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